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☆もくじ☆
足と脚の話
足の解剖学・筋肉・骨格構造
一歩ごとに足にかかる負担・床反力
衝撃力緩和構造【骨・筋肉・靱帯・脂肪・血管・アーチ構造】
足は芸術作品であり、日用品

足と脚の話

まずは足と脚のちがいをお話ししましょう。

脚とは、二本のアシの付け根から指先までのことで、専門的には【下肢】(下肢は骨盤も含みます)といわれる部分です。

足は、靴を履く部分ですね。くるぶしから指先のことです。

足の解剖学・筋肉・骨格構造

足は趾骨(指の骨・基節骨・中節骨・末節骨)が14本、中足骨が5本、足根骨が7個、これに種子骨2個を加えて片足28個・両足で56個の骨で構成されています。

身体全体に約208個の骨があるといわれていますが、足だけで4分の1を占めています。

これらの骨が靱帯や関節包でガッチリとつながれています。写真資料は深層の部分ですが、何層にもわかれて繋がっています。

引用文献『プロメテウス解剖学アトラス』

全身の筋肉の70%が脚の筋肉です。

足や足指を動かしている筋肉の多くは、膝の下あたりから繋がっています。
みなさんがイメージしていたよりも、意外と遠くからではないでしょうか?

立つ・歩くで、足や足指が動くということは、脚全体、特に膝から下の下腿(ふくらはぎ)は動かされるのです。

心臓の大きさは自分の握り拳と同じ大きさといわれていますが、こんな小さなポンプでは全身の隅々まで行き渡らせるのは無理です。筋肉の運動がポンプの助けをしていますが、特に足の筋肉は血液を心臓に向かって押し上げる働きがあります。第二の心臓ともいわれていますね。

脚の筋肉や足指を十分に使わないとき、ポンプ運動が低下し、新陳代謝や血液の循環が鈍り、さまざまな疾病や障害を引き起すことが知られています。特に、足の指から足の裏にかけては神経が集中しており、足に感じる刺激は、靱帯、神経、脊髄を経て大脳に至り、足指の自由な運動は全身の筋肉運動に効果的に働いているのです。>>>【メカノレセプター】

一歩ごとに足にかかる負担・床反力

歩行は、足底で常に床を押しながら行っています。ニュートンの第3法則(作用・反作用の法則)に基づいて、足底が床を押している力と同等に、床も足底を押しています。これが『床反力』です。

米国足病医協会の調べでは、ゆっくり歩くときに足にかかる重さは、体重の1.2倍になるそうです。60kgの人で一歩ごとに72キログラムの重さが足にかかります。

人間は1日に平均約6.5キロメートル、歩数にして約7500歩歩いているといわれているので、単純計算すると1日540トン!

ゆっくり歩いてコレですから、急いで歩いたりすれば、もっと負担は大きくなります。ちなみに走っているときは約3倍、ジャンプは約6倍。ジョギングで膝・股関節・腰を痛める人が多いのは納得ですね。

衝撃力緩和構造【骨・筋肉・靱帯・脂肪・血管・アーチ構造】

■体重分散構造
脚の骨の中で、踵骨は一番大きく、足の骨全体に対する踵骨の割合は50%。ゴリラは40%、チンパンジーは33%なので、いかに人間の踵が発達しているかがわかります。これは直立した人の体重負荷率にみると、踵に多くの体重がかかっており、体重の約8割を受け止めるような構造になっているからです。つま先と踵で分散しているのですね。

■足底の圧力緩衝系
足の負担は骨・靱帯・筋肉だけで支えているわけではありません。
厚さ2cmの皮下結合組織は蜂の巣状の脂肪組織からなっており、圧力をやわらげています

■血管
こちらは足の血管標本です。

毛細血管もいれると、このように足の形になるほど隅々にまで行き渡っています。

血液も身体の支持組織の一つです。

液体なのに?
と思われる方もいるかと思いますが、血管というホースに血液が流れています。消防車のペラペラホースが水が通るとしっかりするのと同じですよね。

■足底アーチ構造
膨大な圧力をやわらげる仕組みはまだあって、それが足のアーチ構造(足底弓蓋・土踏まず)です。

このようにテントのようなアーチ構造で上からの重みと、下からの床反力を支えています。

アーチが崩れた状態が開帳足・外反母趾になります。指の下に硬いタコが出来ている人は要注意です。

画像引用サイト

足は【骨・筋肉・靱帯・脂肪・血管・アーチ構造】で、上と下からの負担を芸術的なまでに合理的に分散しながらバランスよく受け止める精緻構造をしているのが【足】なのです。

ベアフットランニング(裸足ランニング)を推奨している、アイルランドの理学療法士、ジェラード・ハートマン博士という方がいます。ポーラ・ラドクリフ、ハイレ・ゲブレセラシェ、ハーリド・ハヌーシなどの大物ランナーが博士の手に足をゆだねている。

「建築物を見てみるといい」とハートマン博士は説明している。あなたの足の設計図を眺めてみれば、何世紀にもわたってエンジニアたちが匹敵するものをつくりだそうとしてきた驚異の存在が見て取れるだろう。足の中心となるのは土踏まず(アーチ)だ。重量を支えるためのデザインとして、これほど優れたものは歴史上見当たらない。あらゆるアーチの素晴らしきは、圧力をかけられると強さを増す点にある。押し下げられれば下げられるほど、アーチの各部分はぴったりとかみ合うのだ。有能な石工ならアーチの下に支えをつけるような真似はしない。下から押し上げれば、構造全体を弱めることになるからだ。足のアーチをあらゆる面から強化するのは、26の骨、33の関節、12のゴムのような腱、そして18の筋肉からなる伸張性の高い網であり、これはいずれも耐震構造のつり橋のように収縮する。

BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”より

足は芸術作品であり、日用品

『徹底的に使いこめば、虹のように見事な弧を描く。』
素晴らしい表現ですよね。

レオナルド・ダ・ヴィンチが人の足について、

『足は人間工学上、最大の傑作であり、そしてまた最高の芸術作品である』

と述べているのも納得ですね。

下記写真は通潤橋。
嘉永7(1854)年に”肥後の石工”たちの持つ技術を用いて建設した石橋。

アーチ橋のような、強くたくましく、そして美しい足のアーチを取り戻しましょう!


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こんにちは。足半屋主人の松田俊輔ですm(__)m

3月17日生まれ

趣味/登山・読書(漫画)・カメラ(写真)・ストレッチ

好きな食べ物/カレー・餃子・唐揚げ・讃岐うどん・ナマビール

夢/田舎暮らし

仕事は渋谷区で整体師をしていますが、来られる方の足が年々崩れていくコトに危機感を感じて、なにか出来るコトはないかと模索していく中【足半】(あしなか)という昔の履物に出会いました。

残されている文献・資料を基に約1年かけて復元しました。
2009年から正しい足半の使い方と足に関する情報を提供していきます。

どうぞ、ごひいきに。


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